腑抜けオカアサンの事件簿　“あたしは見た”　の巻

日中工場にまた現れたひょこたん姉（仮）の行く先をずっと目で追っていた名のない劣化うらん弾ですよどーもこんばんは。

目で追っていた姉は敷地内に置かれたエンジンレスのレンジローバーのエンジンルームにすーっと消えて行った。
その後辺りの様子を“飛馬を心配する明子みたいに”電信柱の陰からそーっと見守った上しばらく経ってからローバーの車内をそーっと見たら当たり前のようにシート上でくつろいでいた２匹。
うん…いいね。
雨風が防げるだけでもそこは暖かいよね。
今夜もそこでぐっすりと寝なさい。










昨晩下茹でしておいた大根だのこんにゃくだの結び白滝だのと一緒に練り物だの里芋だの京人参だのじゃがいもだのゆで卵だの“解凍するまでなんだかわからなかった”随分前に煮込んで冷凍しておいた塩豚ブロックだのあれやこれやを華麗に颯爽といい加減に鍋に突っ込みＣＹＯＫＵの帰工に備え今夜煮込みに入った。
完成はCYOKUの帰工する明後日。

どれを食べても多分きっと絶対にCYOKUは
「美味し～☆」と言うだろう。
だってどれもこれもCYOKUの大好物ばかりだから。










そうそう『聯合艦隊司令長官山本五十六』を観て来たCYOKUは電話口で
「本当に涙が止まらないほど感動した！」と言っていた。
「映画館自体にはたくさんの人がいたのに中に入ったらご年配の方が１０人くらいしかいなくて若い人は私だけだったから驚いたの」と。
「歴史を知らない若い世代こそこういう映画を見るべきだと思ったの」と。
「とにかくいい映画だった」と。

もっともっと色々知りもっともっと色々と考えもっともっと色々と悩みもっともっと色々と傷つきもっともっと色々と大切にしもっともっと強く逞しくしなやかになって欲しいと切に願う。
…馬鹿で浅はかで迂闊な女だけれどもお前は本当にいいヤツだ。
オカアサンが全世界に保証する。










あー！あー！あー！ところで。
工場で餅を搗こうと今年は自宅から餅つき機を持参してみたものの一番肝心な餅を捏ねる羽を華麗に颯爽と忘れて来たあたしは気楽に“量販電気店でパーツを注文すればいいや～”と思いメーカー在庫の確認をお願いしてみたところ
「入荷は１月中旬以降との事です」との回答を聞き潮を吹いて側転しながら倒れた。
…も…餅は？…持参した４ｋｇのもち米はどうする…の？
そんなあたしに閣下が一言。
「じゃあ作ろうか」

と言うわけで（機能さえすればもっと手を抜いても良かったのに）ステンレスの無垢棒を旋盤で削り出し非常に立派な羽を作ってくれた。
素敵な方ですね！一目惚れしました！昨夜の喧嘩は水に流しましょう！

ふふふふふっ。
世界中探したってワンオフのステンレス製の餅つき機の羽を持っている女はいるまい。
ふふふふふっ。
だから昨夜の喧嘩は水に流して上げてもいいぜ？